妖怪スイトン
こんにちは。まるしてんです。
怪談やお化け屋敷で涼しい思いをしたいところですが、怪談話はTVであまりやらなくなり、お化け屋敷も今年はやらないところが多いようです。
ごんごまつりも中止ですし、湯郷のお化け屋敷は?
ところで、美作地方のご当地妖怪といえば何を思い出しますか?
私は蒜山のスイトンを思い出します。
※スイトンの画像 真庭観光WEB→ https://www.maniwa.or.jp/web/?c=spot-2&pk=34
県内屈指の観光地の蒜山高原のあちこちに、トーテムポールのような木彫りの像が立っています。
初めて見た人は不思議に思うでしょうし、あるいは「子どもが卒業の時に記念で作ったのをかざってるのかな」と気に留めないかもしれません。
あれが妖怪スイトンです。一本足の妖怪で、悪いことをしたり、考えたりしている人を見つけて山からスイーッと飛んできて、トンッと目の前に現れます。だから蒜山ではスイトンと呼んでいます。しかしこの妖怪は名前に似合わず、次々と考えている事を言い当て、気味が悪くなり逃げようとするところを襲って食べてしまう恐ろしい妖怪です。
考えていることをすべて知られて、食われるという点では、「サトリ」という有名な妖怪の伝承と共通しています。サトリのルーツは山彦(こだま)が声を真似ていると考えられていたからといわれています。スイトンに出会って窮地に陥っている時、偶然焚き火の竹が爆ぜたことに、スイトンが「自分がわからないことをされた」と逃げたというパターンの話もサトリの民話にたくさんみられます。
もう一つの特長の「一本足」。これも西日本各地の一本だたらという妖怪の伝承といっしょです。
一本だたらは、たたら製鉄の際に火を起こすために片足を患う人が多かったことに由来します。岡山県北では古代から砂鉄の山地ですからスイトンの姿もここに起源があるはずです。
昔は蒜山に行くの大変でした。米子道もなく勝山からの国道も狭かった。
今はインターチェンジもあり津山からも楽に行けます。
ジャージー牛のソフトクリームも美味しい。
ぜひ訪れてスイトンを見てください。