黒沢山萬福寺の十三参り
人生初の厄年と言われる数え年13歳に、智慧の仏様である虚空蔵菩薩に参拝して厄祓いと福を授かる。萬福寺は虚空蔵菩薩の縁日にちなみかつては旧暦の1月13日、現在は2月下旬の週末に大会式が行われています。
萬福寺の十三参りは津山市内だけではなく、昔から鏡野や奥津など美作中の子どもたちが参拝に訪れました。私も子どもの頃、十三参りをしました。
今と少し様子が違うかもしれませんが、その思い出を書きます。
まず、参拝は麓の昭和池あたりから歩いてというか走って登りました。寺のある場所は標高約600m。元気がよかったと思います。
黒沢山にはテレビのアンテナもあるので車で登れる道が当時もありましたが、今のように整備されてなくて、大人も歩いて山道を登っていました。
山道を登り寺に着くと、お寺に参り、オデコに大きなハンコをついてもらい、福笹をいただきます。その際に寺からお金(福銭)を借り、次の年に倍にして返すと福を授かると言われていました。
特別におがんでもらうことはなく帰りました。あとお寺では甘酒が振る舞われていて、「黒沢山の甘酒は美味しい」と言われてました。
山を下りていると同級生にたくさん会います。しかし十三参りには「帰りがけには振り返ってはいけない」という決まりごとがあります。声をかけられてうっかり振り向くことがないように注意して帰りました。帰ると福笹は神棚に据えました。
次の年もお礼参りで再び寺に参ります。前年借りていたお金を返したら終わり。要は2年がかりのお参りでした。
萬福寺のホームページによると、今年2月25〜27日開催予定だった十三参りは コロナウィルス感染拡大を鑑み中止となり、今年十三参りを予定していた方は 、満十三歳の来年の参拝が呼びかけられています。