まるしてんblog 美作地方.岡山県をつらつら

美作地方、岡山県の交通、民俗、方言など

個人の苗字が名付けられた踏み切り

こんにちは。

今日(23日)は「ふ(2)み(3)きり」の語呂合わせから踏切の日とされていて、特に梅雨時期で事故が多いとされる6月23日は重要視されています。

 

さてJRの踏切りには地名や近くにある施設(学校など)、交差する道(出雲街道など)にちなんだ名前が必ずついています。遮断棒や警報器もついていない踏切にもちゃんと名前がついていて、踏切の標識には踏切の名前とともに、どの駅の間にあるのか。起点から何キロ何メートルのところに踏切があるのか。事故があった場合の連絡先が書かれた看板が付けられています。

美作地方を走る津山線姫新線因美線は明治から昭和初期に建設されているため、主要国道を除いては立体交差になっている場所が少なくたくさんの踏切があるのが特徴です。

(平成に開通した智頭急行線には他の路線と並行しているところ以外は踏切がありません。)

 

その踏切のなかで津山では全国でも珍しい個人の苗字を冠した踏切が2箇所もあります。

その一つは以前紹介をした立石踏切(詳しくは1月10日「屋敷の敷地に踏切がある風景」をご覧ください)。

もう1箇所は津山線佐良山駅近くにある「田外(たげ)踏切」です。

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田外家は明治時代から現在の佐良山駅があるあたりで平成22年まで醤油の製造を行っていました。

開通当時、私鉄だった中国鉄道には佐良山駅はありませんでした。昭和8年に亀甲と津山口の間に新駅(高尾仮停留所)をつくることになった際に、田外家が無償で駅の土地を提供しました。そのため、この駅はできた当時地元から「田外駅」と呼ばれていたそうです。

田外踏切は当時醤油の製造工場があったあたりにあって、交差する道は今も舗装もされてい生活道路です。昔は警報器も遮断機もない踏切でしたが今は安全対策できちんと設置されているようです。