因美線・姫新線に突きつけられた課題③
5月19日にJR西日本岡山支社は定例記者会見で、姫新線・因美線の沿線自治体に今後の公共交通のあり方について協議したいとの考えを順次伝えていることを明らかにしました。
山陽新聞の配信によると、平島支社長は因美線・姫新線についていずれも大量輸送の特性が発揮できないとし「どのような在り方がいいのか議論させていただきたい。収支を含め(沿線自治体に)順次話している」と述べたとしています。
岡山県内の姫新線の沿線自治体は美作市・勝央町・津山市・真庭市・新見市、因美線は津山市が該当します。
4月にJR西日本が管内17路線30区間の収支を明らかにして以降、岡山県内の自治体の動きは他県と異なりほとんどありませんでしたが、JR西の意向が明らかになったからには協議が避けられなくなったといえます。
こうした厳しい状況の中で因美線は7月1日に全線開通90年を迎えます。
JR西日本岡山支社が同じ5月19日にプレスリリースした「おか鉄2022」(岡山DCに合わせた企画)によると、以下のイベント列車が因美線内でおこなわれます。
①急行砂丘号をイメージした団体臨時列車の運行(岡山ー智頭) ※詳細は未発表
②7月23、24日に みまさかスローライフ列車の運行(津山ー那岐)
津山11:48発→那岐14:26着(智頭まで列車名なしで運転14:39着)
智頭14:48発→那岐15:02発→津山16:17着
また、津山線では7月1日から観光列車「SAKU美 SAKU楽(さくびさくら)」の運行がスタートします。この列車は月曜は快速ことぶきに連結されて1日2往復、金〜日曜日は臨時列車として単独で運転されると発表されています。
この列車は全席指定で定員は40名前後。特製弁当やスイーツなどがついて片道5,200〜6,000円で販売されるそうです。※岡山ー津山間の途中下車はできないそうです。
(「SAKU美 SAKU楽」の発車時刻)
月曜日 岡山 9:47発→津山10:59着
岡山13:05発→津山14:14着
津山11:40発→岡山12:50着
津山15:53発→岡山17:02着
金〜日 岡山10:50発→津山12:22着
岡山14:33発→津山15:51着
津山12:52発→岡山14:12着
津山16:21発→岡山18:17着
観光だけで鉄道を存続させることは困難ですが、こうしたキャンペーンを活用しながら美作地方の鉄路の将来を発展的に考えることが必要ではないでしょうか。