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美作ナンバー・津山ナンバーは実現可能か?

こんにちは

朝晩だいぶ冷えてきました。紅葉の季節もそろそろ終わり、美作は冬支度が始まります。

タイヤ交換もその一つ。スタッドレスタイヤに交換して雪に備えることは県北部に住む人の常識です。

しかし、岡山県南部の方にはあまりこのような習慣はないようで、私の親戚も正月にノーマルタイヤで津山に来た時に雪が降って困っていました。

ちなみに大阪から来る人は高速道路(中国道)を通るからか、このような話は聞きません。距離も長いので旅支度をして津山に来るからだとも思います。

 

国道53号線を冬に通っている時、冬タイヤを履いて岡山に向けて走っていると「あの人は奥の方(県北)から来とるんで」と言われ、逆にノーマルタイヤで津山に向けて走っている人を見ると「あの人は街の方の人じゃろうけど、危ないわー」と言われるとか言われないとか。

岡山県は倉敷エリアを除き、ナンバープレートが全て岡山ナンバーです。その岡山ナンバーも飽和状態なのか、最近では数字の後にアルファベットがつくようになりました。

 

自動車保有台数も増えるなかで、地域振興策としていわゆるご当地も全国的に増えています。

現在、ご当地ナンバーを採用している都市・地域は全国で46(R2.12月)。この中には、仙台や金沢、豊田などの大都市もあれば、知床や出雲など観光地ではあるもののそれほど人口も自動車の数も多くない地域も含まれます。

ちなみに倉敷ナンバーは笠岡・総社・井原・浅口・里庄・矢掛がエリアに含まれ、R2年12月時点で219,870台の登録がされています。

 

そこで、津山・美作地域で「ご当地ナンバー」は可能なのか。考察して見ました。

国は主な基準として

①地域特性や経済圏なのについて一定のまとまりのある地域

②当該地域で登録自動車台数が10万台超

③他地域との不均衡を生じさせない

④単一の市町村ではないこと    などの条件を付しています。(これ以外にもあります)

 

ここで美作地方の自動車保有台数を紹介すると

津山 →貨物6,173  乗合188 乗用車 35,045 特殊1,904  合計43,310

真庭 →貨物2,772 乗合120    乗用車 14,693 特殊1,027   合計18,612

美作 →貨物1,647    乗合125    乗用車 9,570  特殊527    合計11,869

真庭郡→貨物60         乗合4        乗用車 308   特殊25     合計 397

苫田郡→貨物761       乗合59       乗用車 4,256  特殊324   合計5,642

勝田郡→貨物1,142    乗合34       乗用車 5,849  特殊322   合計7,347

英田郡→貨物112       乗合6         乗用車 514   特殊36      合計 668

久米郡→貨物1,123    乗合104     乗用車 5,908  特殊360   合計7,495

資料:令和2年度版 岡山県の運輸産業より

 

合計すると95,340台。10万に僅かに届きません。

これに小型2輪を加えた数

(津山1,844、真庭828、美作493、真庭郡9、苫田郡242、勝田郡352、英田郡19、久米郡413。合計4200)でもギリギリ10万台届きません。

 

ただし、最近の登録では10万台に届かなくても認めている事例はいくらでもあります。

奄美25,024、飛鳥59,061、弘前64,343など)

美作地方が一体になってご当地ナンバーを求めれば実現可能だとは思いますが、津山ナンバーにしても美作ナンバーにしても、少なからず反対の声が出そうな気がします。

個人的には美作ナンバーを実現してほしいですが。

 

最後に、今後人口減少と産業の衰退、加えて石油燃料の自動車が今後電気自動車に置き換えられる際に自動車を手放す動きが大きければ、美作地方の自動車台数も著しく減少するかもしれません。都会とは違い、自家用車は日常の欠かせない「足」ですし、農作業や山林の保全にも必要不可欠です。高齢者が補償もない中で自動車を買い替えるのは厳しく、その辺の救済策は地方にとって絶対必要だと思います。