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パレオパラドキシアとSL

こんにちは

コロナがいったん収まったので、1年半ぶりに鉄道でちょっとした旅をしました。

行先は秩父秩父鉄道を走るSL「パレオエクスプレス」に乗車してきました。

パレオエクスプレスの名前は1500万年前に生息していたパレオパラドキシアというジュゴンに近い動物の化石が秩父で発見されたことに由来しています。

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日本とアメリカでしか見つかっていない、非常に珍しい化石だそうですが、津山の人なら大変馴染みがあるというか、有名ですよね。

昭和57年、津山の中学生が田邑の工事現場で発見して当時大ニュースになりました。

化石は京都大学で復元され、津山郷土博物館で展示されました。

また今は看板が外されていると思いますが、国道179号線バイパスの二宮あたりに地層を紹介する看板があって、そこにパレオパラドキシアの紹介もされていました。

海から遠い秩父も津山も浅い海だった時代があったということですね。

 

そしてパレオエクスプレスを牽引している蒸気機関車はC58という形式です。

この形式の機関車は戦前から戦後にかけて400両以上が作られて、主にローカル線で貨物・旅客の輸送を担っていました。秩父鉄道で現在走っている363号機は昭和19年に製造されたようで、主に仙台や釜石など東北地方で走っていたようです。

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C58機関車は1960年から1971年にかけて津山駅にある津山機関区にも多数配属されました。

最大19両が当時所属し、姫新線因美線で活躍したようです。

昭和42年には津山機関区の2両のC58形機関車が全国植樹祭の際の「お召し列車」として整備

され姫新線を走りました。

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秋晴れのなか、秩父路を走る蒸気機関車は本当によいものでした。

秩父鉄道は本数が少ないですが、貨物機関車を走らせているのでレールも丈夫ですし、トンネルがなく、急な勾配も少ないため蒸気機関車を走らせるのにもってこいといえます。

沿線の風景も駅舎もノスタルジックで旅情を感じさせます。

例えば津山から中国勝山とか津山から美作江見まででディーゼル機関車でもいいのでパレオエクスプレスみたいな列車が運行されませんかね。

その時にはパレオパラドキシアにあやかった列車名を名乗ることできるかもしれません。