まるしてんblog 美作地方.岡山県をつらつら

美作地方、岡山県の交通、民俗、方言など

カムカムおじさんは岡山県高梁市出身

こんにちは。今日は美作地方の話ではないです。

11月からの朝の連続テレビ小説で「カムカムエヴリバディ」がはじまりますね。

https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/tag/index.html?i=24571

朝ドラでは吉行あぐりさんをモデルにした「あぐり」以来、久々の岡山にゆかりのあるドラマです。ホームページを見ても岡山ロケがあったようで、今から楽しみです。

ドラマは女性が主人公ですが、タイトルにもなっているカムカムおじさんこと平川唯一さんは岡山県高梁市出身のラジオアナウンサーです。

平川唯一さんは、明治35年に旧上房郡津川村で生まれ、16歳まで過ごしました。コレラ避けで有名な木野山神社の近くです。

平川さんの少年時代は、朝早くに起きて山に草刈りに行き、夜は夜なべ仕事を11時くらいまでしていたという大変な苦労をしています。

父親は当時アメリカに2度目の出稼ぎに行っており、なかなか帰国しないため、帰って来るように手紙を出したところ、逆に「アメリカに来てみては」と言われ、シアトルに渡ります。

線路の保線作業をしていた父親と会い説得して岡山に戻ってもらいますが、自身はそこから仕送りも受けず、単身で生活を始めます。17歳でアメリカの6歳児が通う小学校に入学、そこから飛び級をして7年間で高校まで卒業し、物理の専攻で大学に通い始めるも途中で演劇に転向し、卒業後はハリウッド映画にも出演したそうです。アメリカで日本の人と結婚し、牧師の資格もとったそうです。

当時、アメリカでは日本人に対する差別が厳しくなっていましたが、平川さんの周りはとても好意的で、逆に「アメリカの民主主義」を生活の中で実感したと話しています。

昭和11年に日本に帰国。その際にNHKのアナウンサーに応募します。

試験当日にその日の朝日新聞のコラムを読み、練習がてら英訳したら、試験問題として同じ問題が出されたらしく、狭き門を通過したと平川さん自身が昔ラジオで話していたそうです。これ以上書くのはやめておきます。

9月には平川唯一さんや、ラジオ番組の裏話などについて、息子の平川冽さんが執筆した『カムカムエヴリバディ 平川唯一と「ラジオ英語会話」の時代』が復刻発売されているようです。