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美作の災害 地震について

こんにちは

ここにきて全国各地で地震が発生しています。大きな被害はまだ出ていませんが不安です。

岡山県は昔から地震が少ないといわれています。しかし「少ない」だけであり全くないわけではありません。

岡山県南部はこれまでも紀伊半島や四国沖を震源とする大きな地震で被害を受けてきましたし、美作地方でも記憶に新しいものとしては、2016年10月の鳥取県中部(倉吉市付近)を震源とした地震で上斎原付近で最大震度5強の揺れを観測(津山は震度4)、2000年10月の鳥取県西部地震でも岡山県北は広範囲で震度5を観測し、家屋の被害も発生しています。

 

さらに美作地方の文献を調べてみると、1710年(宝永7年)閏8月(現在の10月)と1711年(宝永8年)2月に大きな地震が発生しています。

この2つの地震は半年の間で発生しました。1710年の地震震源伯耆国鳥取県中西部)が震源とされています。小雨が降る天気のもと、2日間に2回大きな揺れがあり、今の真庭市で「家屋潰れ山野崩壊圧死人あり」と被害が記録されています。

1711年に起きた地震震源は、真庭市の山間部だったようです。津山藩によって詳細に調査した資料によると、家屋の全壊118軒、半壊141件、山崩れ70箇所、田畑の被害8箇所、井溝の被害6箇所、牛馬4頭が死亡と記録されています。

 

岡山県北には兵庫県の播磨地方から続く山崎断層帯が存在しています。詳しくは記録として残されていませんが、861年に兵庫県北西部の断層周辺でマグニチュード7.1の大地震があり被害もあったと言われています。

この断層を形成している那岐山周辺での地震発生については、発生確率こそ0.09〜0.2%と低いですが、予想される地震規模はマグニチュード7.3程度です。

マグニチュード7.3という数値はあの阪神淡路大震災と同じであり、決して軽視してはいけないと思います。

30年以内に70〜80%の確率で起こるとされている南海トラフの巨大地震が最も陸地に近い場所を震源として発生した場合も、津山市真庭市美作市いずれも最大震度5強が想定されています。

常に災害への備えを怠らないことが大事です。